カンボジア プノンペンの薬局には偽物の薬も存在か?
カンボジアの薬局は安心・安全!?
ちょっとした体調不良。体はだるいけど、病院に行くほどでもないし、仕事や家事で時間もない。こんな時、あなたはどうしますか?日本では薬局で総合感冒薬等を購入して対処してきた方も多いのではないでしょうか。また、持病があって日本では常に薬を内服していた方はカンボジアではどうすればいいのか等、カンボジアの薬局と薬事情について紹介します。
1.日本とカンボジアでの薬剤入手経路
・日本での薬剤入手経路
・病院で処方(1)
・病院でもらった処方箋をもって薬局で調剤(1)
・薬局で購入(2)
このうち(1)は薬理作用、副作用が(2)と比較して強いため医師の指示の元でしか入手できません。日本の薬局で購入できる薬は薬理作用や副作用ともに緩やかで使用方法もわかりやすいものになっています。
・カンボジアでの薬剤入手経路
カンボジアでも薬剤の入手経路も日本と同じです。但し、日本では医師の指示の元でしか入手できない薬もカンボジアでは薬局で購入できます。薬局の店員さんにどんな薬が欲しいのかを伝えることで沢山ある薬の中から薬剤を選んでくれ、薬品代だけ支払えばいいので病院を受診するよりも安価な場合もあります。カンボジアでの薬剤の入手はメリットばかりのように思いますが、たくさんのデメリットも持ち合わせています。
2.カンボジアの薬局のメリットとデメリット
◆メリット
・病院を受診せずに薬が入手できる。
・安価で済むことがある。
・1錠単位で薬を購入することができる。
◆デリット
・店員は医師ではないため誤った薬を処方することがある。
・診察や検査をしていないため本当に正しい薬剤を選択できているのかわからない。
・製薬会社がはっきりしていないものや偽物の薬も多く存在する。
・副作用が出たときに対処できない。
・日本の規格とは違う薬剤が多く、薬理作用が出やすい。
・日本では採用されていない薬が多く存在する。
・安易な抗生物質等の使用による耐性菌が付きやすい。
3.持病をお持ちの方
高血圧や高脂血症や糖尿病などの持病があり、どういった方法で同じ薬を入手すればいいのか等お悩みの方もいると思います。定期的に日本に帰国して病院を受診し、内服薬を入手している方もいます。カンボジアの薬局でも同様の内服薬が手に入る場合もあります。しかし、前述同様日本の薬とは規格が違ったり、偽薬の使用で期待する効果が得られなかったり、副作用が強く出てしまうといったことも考えられます。また、疾患によっては定期的な検査を行い、その都度薬剤の調整が必要な場合もあるため、医療機関を受診して適切な内服薬を入手することを推奨します。
4.おわりに
カンボジアでの薬剤は簡単に入手できますがそのデメリットも正しく理解しておく必要があります。当院では総合感冒薬や胃腸症状、二日酔い等様々な症状に合わせた薬を常備薬セットとして、患者様に提供しています。また、持病がある方にも事前に連絡をいただくことで日本製の薬品を取り寄せたり、疾患に応じた定期的な検査と治療を行うことも可能です。日本とは異なる衛生状況や医療環境で、健康の保持増進を行っていくためにも適切な薬を選び、適切な医療を受けることが重要です。病気や薬について等、相談やご質問あればお気軽にお問い合わせください。